今回はイスタンブールアフメットスルタン地区にある人気観光スポットである地下宮殿についてご紹介します。
薄暗い内部はほんのりとライトアップされ幻想的な雰囲気を醸し出しているイスタンブールの必見スポットです。
地下宮殿について
地下宮殿という名前で呼ばれていますが、実際にはビザンティン帝国時代の大貯水槽です。バシリカ・シスタン (Basilica Cistern)が正式名称です。
地下宮殿はビザンティン帝国の最盛期の皇帝ユスティヌスにより建設されました。
この貯水池は、映画『007 ロシアより愛をこめて』の撮影場所として使われました。その後、補修作業を行い1987年から一般公開されています。
地下宮殿のロケーション
地下宮殿はトラムの「Sultanahmet」駅からすぐのところに位置しています。
- Alemdar, Yerebatan Cd. 1/3, 34110 Fatih/İstanbul
- 電話番号=+90 212 522 12 59
入口が小さくて分かりづらいですが、上記を目印にしてください。
営業時間と入場料
営業時間
9:00〜17:00
*イスラム教の祭日などは営業時間が変わることがありますので、必ずオフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。
入場料
20トルコリラ(約390円)
見学所要時間
混み具合にもよりますが、見学の所要時間は30分〜45分程度です。イスタンブールの中でも人気スポットですので、入場までに更に30分程度かかることもありますので、トータルでは1時間程度を見込んでおくと良いと思います。
見どころ
大貯水槽は長さ138m・幅65mの長方形の形をしており、当初は高さ9mの大理石円柱が4mおきに28列、1列12本で合計336本ありましたが、19世紀末に90本の柱が失われました。
入口から入ると、階段を利用して地下に降りていきます。ライトアップされているとはいえ、かなり薄暗いので、注意が必要です。
貯水槽の内部はほんのりとライトアップされ幻想的な雰囲気を醸し出しています。
柱は1本1本デザインが異なっていますが、これは特に貯水槽という美的効果を必要としない建造物のために在庫処分品の半端な材料が用いられたからだと言われています 。
そのおかげか?涙の柱があったり、メデューサの顔が彫られた土台があるなど、現在では観光の目玉になっています。
涙の柱
柱のデザインは1本1本異なっていますが、一番有名な柱は涙の柱と呼ばれるものだと思います。
柱のデザインが涙に似ていることと、写真では分かりづらいのですが、柱がいつも濡れていることから涙の柱(Tear or Crying Column)と呼ばれています。
メデューサの頭
地下宮殿でいちばん有名なのがメデューサの頭です。地下宮殿のチケットにも印刷されています。
貯水槽内部でメデューサの頭は土台として2つ使われています。
一つは逆さま、もう一つは横向きです。このように使われた理由は諸説あります。
すでに触れたように半端な材料を単に高さを合わせるために向きを変えたという説と、本来の姿で直接見ると石にされてしまう恐怖心から向きを変えたという説です。
そう、メドゥーサはギリシア神話に登場する見たものを石に変える能力を持つ怪物です。
真実はわかりませんが、高さだけでしたら逆さにしなくても同じですので、両方の理由からそうなったのではないかと思います。
まとめ
まるで地下を冒険しているような感覚になる地下宮殿はイスタンブールの他の観光スポットとは一線を画します。他では味わうことのできない体験をすることができます。
有名観光スポットが集まっているスルタンアフメット地区にあり、入場料もリーズナブルですので、イスタンブール観光の際にはぜひ訪れてください。