イスタンブールはローマ帝国、ビザンティン帝国、オスマン帝国という大国の首都であったため、歴史的建造物にあふれており、非常に多くの見どころがあります。
その大部分は旧市街の世界遺産にも登録されている歴史地区に集中していますので、効率よく観光することが可能です。
今回の記事では、イスタンブール旧市街のおすすめ1日観光ルートをご紹介します。
イスタンブールの歴史
イスタンブールは紀元前7世紀にギリシア人入植者により建てられたのが起源です。当時はビザンティオンと呼ばれていました。
その後、古代ローマに組み込まれ330年ローマ皇帝コンスタンティノスにより、ローマ帝国の首都に定められ、コンスタンティノープルと改名されました。
ローマ帝国の分裂後もビザンティン(東ローマ)帝国の首都として長く繁栄を続けていましたが、1453年にメフメト2世率いるオスマン帝国の攻撃により、ビザンティン帝国は滅亡、オスマン帝国の新首都となり、イスタンブールと改名されました。
1923年トルコ共和国の成立にともない、首都はアンカラに移されましたが、東西文明の交差点であった歴史を伝えるイスタンブールは、世界中から旅行者を引きつける魅力ある大観光地となっています。
世界遺産 イスタンブールの歴史地区について
イスタンブールの歴史地区はアジアとヨーロッパを隔てるボスフォラス海峡のヨーロッパ側に位置しています。
世界遺産に登録されているエリアは4つの保護地区から構成されています。
遺跡公園地区(スルタンアフメト地区)
多くの歴史的建造物が集中しており、絶対に外せない地区です。
主な見どころは下記のとおりです。
- トプカプ宮殿
- アヤソフィア
- スルタンアフメト・モスク(ブルーモスク)
- コンスタンティノープル競馬場
- 地下宮殿
スレイマニエ・モスクと付属保護地区
オスマン帝国の最盛期の皇帝スレイマン1世が作らせたスレイマニエ・モスクを中心とした地区です。
- スレイマニエ・モスク
ゼイレク・モスク(旧パントクラトール教会)と付属保護地区
ローマ時代の遺構ヴァレンス水道橋そばのゼイレク・モスクを中心に設定された地区です。
- ゼレイク・モスク
- ヴァレンス水道橋
イスタンブール大城壁地区
テオドシウス帝によって建設されたテオドシウスの城壁に沿って旧市街の外周に設定されたエリアです。
- テオドシウスの城壁
- カーリエ博物館
おすすめの1日観光ルート
世界遺産の地区で絶対に外せないのは、多くの世界遺産が集まっている遺跡公園地区です。この地区の観光にどのくらい時間を費やすかにより観光ルートが変わります。
その他、世界遺産ではないですが、イスタンブールに来たからには有名なグランバザールも行きたいですよね。
私のオススメルートは、イスタンブール大城壁地区(紫)かゼレイク・モスク地区(青)→スレイマニエ・モスク(緑)→遺跡公園地区(黄色)→グランドバザール(緑)というルートです。
*()の色は上の地図のマークの色です。
遺跡公園地区の時間を短縮すればすべて周ることができると思いますが、遺跡公園地区はじっくり見る価値がありますので、イスタンブール大城壁地区かゼレイク・モスク地区はどちらかを選択してください。
世界遺産に指定されている地区はほぼメトロとトラム、バスという公共交通機関を利用して周ることができます。
また、ほとんどの遺跡・施設は9時オープンですので、入場する必要がない大城壁地区のテオドシウスの城壁やゼレイク・モスク地区のヴァレンス水道橋を9時前に訪問すれば、効率的に周ることができます。
イスタンブール市内の移動については下記の記事も御覧ください。
まとめ
私は今回ご紹介したルートで観光を計画していましたが、たまたまイスラム教の祝日である犠牲祭と重なったため、グランドバザールはお休み。他の施設も午後からのオープンとなり、計画どおりには周れませんでした。
それでも翌日の午前中を利用し、グランドバザールとゼレイク・モスク地区以外はすべて訪れることができました。
次回以降、何回かに分けてそれぞれの遺跡の見どころをご紹介します。