こんばんは。
4月にロンドンとパリに出張に行ってきましたが、ほとんど自由時間がない上に、ルートも昨年と全く同じなので、なかなかブログネタを作ることができません。
唯一、帰国日に時間がありましたので、火災後のノートルダム大聖堂を見学した後、オルセー美術館に行ってきました。
オルセー美術館は名作揃いで、想像以上に楽しむことができました。
今回はオルセー美術館の名作を見逃さないための鑑賞ガイドをお届けします。
オルセー美術館ついて
オルセー美術館(Musée d'Orsay)は、フランスのパリにある美術館です。特に19世紀の美術品が充実しており、ルノワール、モネ、マネなどの印象派の作品やポスト印象派と呼ばれるセザンヌ、ゴーギャン、ゴッホの作品が数多く収蔵されているのが特徴です。
オルセー美術館はもともとターミナル駅だった建物を改装しています。館内の構造や名物の美しい大時計がその面影を残しています。
オルセー美術館基本情報
ロケーション
住所=1 rue de la Légion d’Honneur, 75007 Paris
最寄り駅=RER C線 ミュゼドルセー(Musée d’Orsay)駅、メトロ12番線 祖父フェリーの(Solférino)駅
営業時間
開館時間=火~日曜 9:30~18:00(木曜は〜21:45)
閉館日=月曜日、1月1日、5月1日、12月25日
入館料
大人=€14
*18歳未満は無料(パスポートの提示が必要)
入館方法
入口が下記の通り分かれています。
- A 個人
- B グループ専用(要予約)
- C ミュージアムパス、チケット事前購入者
- D 学校団体専用(要予約)
個人で見学の際は AかCの入口を使います。
私は予約しないで行きましたので、Aの入口からチケットを購入して入館しました。当然ですが、Aはかなり混雑しますので、時間が無い方はオフィシャルサイトで事前購入されることをおすすめします。
https://musee-orsay.fnactickets.com/?_lang=en
フロアガイド
オルセー美術館の展示室は、グランドフロア(0階)と2階、5階の3フロアに分かれています。
一番人気は、印象派のモネ、マネ、ルノワール、ドガ、セザンヌなど印象派の傑作が展示されている5階です。時間の無い方はまずは5階を見学してください。
グランドフロアには、ミレーの『落穂拾い』などが、2階にはゴッホ、ゴーギャンが展示されいますので、すべてのフロアが傑作ぞろいで見どころ満載です。
見どころ
以下、私の独断と偏見で見逃せない名作を作家ごとにご紹介します。
ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)
ピアノに寄る娘たち(Jeunes filles au piano)
展示場所:5階
今回見た中では個人的に一番好きな作品です。優しい色彩とタッチが見ているだけで幸せな気持ちにさせてくれます。
モネ(Claude Monet)
死の床のカミーュ(Camille Monet sur son lit de mort)
展示場所:0階
妻カミーユの亡くなって血色が消えていく妻をモネはあわててキャンバスに写しとったそうです。
実際に見ると微妙な色使いが何とも言えず儚い気持ちになってしましました。
マネ(Édouard Manet)
草の上の昼食(Le Déjeuner sur l'herbe)
展示場所:5階
タキシードの紳士と裸婦のピクニックという構図が個人的にインパクトがありすぎで、オルセー美術館を訪問する前から見たかった作品です。
裸体の女性は神話や歴史上の出来事を描いた作品において登場するものであった時代に、マネが描いた「現実の裸体の女性」は画期的なものであり、同時に批判の対象となりました。
セザンヌ(Paul Cézanne)
カード遊びをする人々(Les Joueurs de cartes)
展示場所:5階
セザンヌによって描かれたカード遊びをする人々は5枚あるそうですが、そのうちの1枚です。黙々とカード遊びに集中している様が伝わります。
ゴッホ(Vincent Van Gogh)
自画像(Portrait de I'artiste)
展示場所:2階
青く渦巻く背景が独特です。耳切り事件後、サン・レミのカトリック精神病院「サン・ポール」へ入院していた時代に描かれたものですので、その頃の精神状態を反映していたのでしょうか。
ゴーギャン(Paul Gauguin)
タヒチの女(Femmes de Tahiti)
展示場所:2階
二人の女性の色鮮やかな服と何となく気だるそうな雰囲気のアンバランスが魅力的です。
ミレー(Jean-François Millet)
晩鐘(L'Angélus)
展示場所:0階
絵画の最後はミレーの晩鐘です。有名な落穂拾いとどちらにするか迷ったのですが、善良な農家の夫婦という感じがにじみ出ているこの絵を選びました。
ロダン
地獄の門(La Porte de l'enfer)
展示場所:2階
最後はダンテの叙事詩『神曲』地獄篇第3歌に登場する地獄への入口の門をテーマにしたロダンのオリジナルの石膏原型です。中央上部にはあの有名な「考える人」が!ロダンは地獄の門から気に入った像を、単体にして独立した作品にもしたそうです。地獄の門の考える人がオリジナルなんですね。
おわりに
個人的にはオルセー美術館はルーブル美術館の影に隠れて地味な印象でしたが、一度は見たことのある有名な作品に溢れており見どころが一杯でした。
また、駅舎を利用している館内も程よい大きさで、隅々まで見ても3,4時間あれば十分だと思います。
独断と偏見に満ちた鑑賞ガイドではありますが、参考になれば幸いです。
有名な大時計を内部から見るとこうなっています。