平泉に着いて最初に行った観光地が達谷窟(たっこくのいわや)です。
達谷窟は世界遺産の構成資産ではありませんが、大きな岩面大佛や坂上田村麻呂が蝦夷を討伐した記念として建てた毘沙門堂など世界遺産構成資産に劣らず見どころに溢れていました。
達谷窟について
801年に征夷大将軍であった坂上田村麻呂が、ここを拠点としていた蝦夷を討伐した記念に毘沙門堂を建造しました。
清水寺を模した懸崖造りの毘沙門堂は、火災のたびに建て直されてきました。岩面大佛も必見です。
境内全域が史跡に指定されています。
現在、柳之御所遺跡、白鳥舘遺跡・長者ヶ原廃寺跡、骨寺村荘園遺跡と共に再び暫定リストに記載され世界遺産への追加登録を目指しています。
アクセス
バスがありますが、冬期は運休していますので、タクシーを利用する必要があります。
タクシーで平泉駅から10分強で料金は2,000円前後です。
達谷窟にはタクシーが待機していませんので、行きに乗ったタクシーに待ってもらうか、電話番号を聞いて迎えに来て貰う必要があります。
拝観料と営業時間
- 拝観料=大人300円、中高校生100円
- 営業時間=8:00~17:00(11月24日から3月31日まで ~16:30)
見どころ
毘沙門堂
1200年以上も前、坂上田村麻呂は桓武天皇の命を受け、征夷大将軍としてこの地に赴き蝦夷を激戦の末打ち破りました。
坂上田村麻呂といえば、京都の清水寺を建立したことで有名です。
坂上田村麻呂は蝦夷を討伐できたのは「毘沙門天のおかげ」と感じ、そのお礼にこの窟に清水の舞台を模した精舎を建て108体の毘沙門天をお祀りしました。
「最強の御札」
毘沙門堂では「最強の御札」と言われる「牛玉寳印(ごおうほういん)」を授かることができます。
「牛玉寳印(ごおうほういん)」とは、寺社が発行する護符の一種です。
現在では4,000~5,000枚用意しても、9月頃にはなくなってしまうこともあるほどの人気だそうです。
最強の御札は1部1,000円で、とがったほうを上にして神棚や玄関などに貼れば、「悪鬼を払い福を招く」などのご利益が得られると伝えられています。
岩面大佛
毘沙門堂と並ぶ見どころが岩面大佛です。
高さ約16.5メートル、幅約9.9メートルの大きな岩面大佛は北限の磨崖仏として知られています。
明治29年の地震で胸から下が崩落し、現在も摩滅が進んでいるそうですが、確かに劣化が激しいですね。
弁天堂
弁天様は金運商売の神様です。
「仲良き男女は別々にお参りください」という看板が立っています。
男女が仲良くお祈りすると弁天様が焼餅を焼き、縁切りになるそうです。
当然妻とは別々にお祈りしました(笑)
姫待不動堂
祀られている不動明王は桂材の一木彫りで岩手県の文化財に指定されているそうです。
不動明王は厄除け、火伏、眼病の神様です。また、生涯一度の大願が叶うとされています。
西光寺金堂
達谷西光寺の金堂です。金堂と言っても外観が金箔を使っているわけではありません。ご本尊を安置する仏殿のことを金堂と呼ぶそうです。
所要時間
達谷窟はコンパクトですので、ゆっくり見ても30分程度で全て見ることが可能です。
まとめ
平泉の他観光スポットとは少し離れていますが、毘沙門堂と顔面大佛は必見です。
特に岩面大佛は損傷が激しいので、興味がある方は早めに見ておくのが良いと思います。