11月の週末に世界遺産にも登録されている静岡県の韮山反射炉に行ってきました。
がっかり世界遺産とも呼ばれることがありますが、個人的には思っていたより楽しむことができました。
今回の記事では、韮山反射炉についてご紹介します。
世界遺産としての韮山反射炉
韮山反射炉は2015年に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として世界文化遺産に登録されました。
明治日本の産業革命遺産は、日本国内8エリア、23資産から構成されています。
韮山反射炉は、19世紀のアヘン戦争などを受け、列強諸国に対抗するために海防用の鉄製大砲を鋳造する目的で幕府直営反射炉として1857年に作られ、実際に稼働した反射炉としては国内で唯一現存するものです。
1864年にその役割を終えた後も150年以上にわたり、地域住民の理解や協力のもと、適切な補修・修理工事を重ね保存されてきました。
世界遺産としての資産範囲は、反射炉本体に加え、関連建物跡、河川部分の3つの要素から構成されています。
韮山反射炉の概要
アクセス
- 車の場合
東名沼津IC、新東名長泉沼津ICから伊豆縦貫道江間ICEBERG経由約40分 - 電車の場合
伊豆箱根鉄道駿豆線伊豆長岡駅から徒歩25分、タクシー約5分
営業時間
- 4月〜9月=9時〜17時
- 10月〜3月=9時〜16時30分
休館日
- 毎月第3水曜日
*祝日の場合はその翌日
入場料
- 大人=500円
- 小中学生=50円
韮山反射炉の見どころ
韮山反射炉ガイダンスセンター
韮山反射炉ガイダンスセンターでチケットを購入後、センター内の展示コーナで様々な資料を見ることができます。
ガイダンスセンター内の映像ホールでは、反射炉の全貌についてのムービーを見ることができますので、見学前に見ておくのが良いと思います。
反射炉
反射炉とは17世紀から18世紀にかけてヨーロッパで発達した金属を溶かして大砲などを鋳造するための溶解炉で、内部の天井がドーム状になった炉体部とレンガ積みの高い煙突から構成されています。
反射炉内部の溶解室の天井部分のドームに炎や熱を「反射」させ一点に集中させることで銑鉄を溶かすことが可能な千数百度の高温を実現する構造となっています。このように、反射させる仕組みから反射炉と呼ばれました。
関連建物跡、河川部分
世界遺産の資産範囲内は非常に整備されていて歩いているだけでリフレッシュします。
敷地内には復刻されたカノン砲も展示されています。
韮山古川の水力は製砲工場として操業するために不可欠のものでした。
資産の範囲外になりますが、展望コーナーもあり、展望コーナーからは反射炉と富士山を一度に見渡すことができます。
まとめ
反射炉の見学自体は、ガイダンスセンターでムービーを見ても45分もかからない程度だと思います。
世界遺産としては規模も小さいですが、日本の近代化に重要な役割を果たしたことは間違いありません。
何より、反射炉が稼動を終了した後、150年以上にも渡り、補修・修理工場を重ねながら今日まで保存されてきたことは驚きです。