バンテアイ・スレイの次に向かったのは、天空の城ラピュタのモデルにもなったと言われているベン・メリアです。
遺跡が完全に崩壊しており、他の遺跡と比べると修復もされておらず、冒険心をくすぐる遺跡でした。
今回はベン・メリアの行き方や見どころについてご紹介します。
ベン・メリアについて
ロケーション
ベン・メリアはアンコール遺跡中心部から東に約40kmのジャングルの中に位置する寺院遺跡です。
ベン・メリアに行くには、トゥクトゥクか車をチャーターして行くか、現地ツアーに参加するのが一般的です。
歴史と特徴
ベン・メリアはアンコール・ワットの建造よりも早く、11世紀末〜12世紀初頭に建てられたと推測されています。
アンコール・ワットよりもやや小さいものの、アンコール・ワットとの類似点が多く「東のアンコール・ワット」とも称されます。
ヒンドゥー教寺院として建造されたましたが、仏教のモチーフをあしらった彫刻が多く確認できます。
ベン・メリアとは蓮池の意味で、環濠には蓮の花が咲いています。
入場料と営業時間
ベン・メリアはアンコール遺跡共通チケットでは入場できず、遺跡への道中にあるチケットセンターでベン・メリア専用のチケットを購入する必要があります。
チケットの代金は5US$です。
営業時間は6:00〜18:00で、年中無休です。
見どころ
遺跡の入り口でチケットを見せ参道に入ります。
参道の脇には牛が放し飼い(一応綱は付いています)されています。
遺跡に近づくに連れて参道も荒れており、否が応でも期待が高まります。
ついに遺跡が姿を表しますが、いきなり見事な崩れっぷりです。
想像以上です。
原型をとどめている建物が全くありません。
まるで映画のセットの中にいるような錯覚をおこします。
建物に比べてレリーフは保存状態が良いものが多かった気がします。
外周壁に沿って進むと簡易的な足場がセットされており、いよいよベン・メリアの中に入っていきます。
外周壁の内部も同様に崩壊しています。
思わず下に降り、探検したくなります。
現在ベン・メリアで見学できるのは全体の3分の1くらいです。見学可能な部分には足場が設置されています。
一部建物の中に入れる場所がありますが、中はいたって普通です。
一通り周り再び外周壁の外にでます。
ベン・メリアの見学の所要時間ですが、意外と広いので45分〜60分程度をみておくと良いと思います。
天空城のラピュタのモデルなのか!?
色々なWEBサイトでジブリ映画「天空の城ラピュタ」のモデルのひとつだと紹介されていますが、実際はどうなのでしょうか。
Wikipediaには下記のように記されています。
宮崎駿監督作品のアニメ『天空の城ラピュタ』のモデルではと噂されているがこの遺跡の詳細が広く紹介されるようになったのは映画公開よりも後なので矛盾しており、スタジオジブリの公式の説明にも当然入っていない。
「天空の城ラピュタ」の公開は1986年、一方ベン・メリアが広く知られるようになったのがカンボジア内戦後の1990年代で、外国人にも公開されるようになったが2001年です。
時系列で考えてもモデルにはなっていないですね。ただし、遺跡にはラピュタの雰囲気を味わえる箇所が多くあることは事実です。
注意点
ベン・メリアに関するWEBサイトを見ていると、瓦礫の上で写真をとったり、瓦礫を登ったという記述がありますが、私が行った時にはいたるところに「DO NOT CLIMB」という看板があり、現在は登ることはできません。
また、ベン・メリアには警備員の方がいらっしゃるのですが、やたらと色々な人の写真を撮っていたのですが、チップが目当てのようです。
私も道が分からなくなり警備員さんに訪ねた時に、写真を撮ってあげるからと言われお願いしたところ、チップを要求されました。道を答えてくれたので、まあいいか、と思い1US$渡しましたが、こういうことがお嫌な方は写真を撮ってもらうのは控えた方が良いと思います。
まとめ
ベン・メリアは他のアンコール遺跡とは違い、完全に廃墟のままです。今後もしかしたら修復されていくのかもしれませんが、他に類を見ない遺跡ですので、個人的にはこのままの状態で保存して欲しいと思いました。
アンコール遺跡の中心部からは離れていますが、足を延ばす価値のある遺跡です。