今年の目標であったANAスーパーフライヤーズカード(SFC)を入手することができました。入手したからこそ分かる部分があります。SFCを取得する意味が本当にあるのかどうか、改めて検証します。
スーパーフライヤーズカードの入手方法
SFCはANAマイレージクラブの上級会員(プラチナステータス、ダイアモンドステータス、ミリオンマイラー)のみが持つことができるカードです。
いくら年収が高かろうと、金融資産を持っていようとも、年間のプレミアムポイントが50,000を超えない限り持つことができません。
プレミアムポイントは飛行機に乗らないと貯めることができませんので、陸マイル活動では貯めることができません。
スーパーフライヤーズカードのメリット
私を含む多くの人がSFCの取得を目指しているのは、一度取得してしまえば、年会費を払う限り、ずっと特典を受けることができるからです。
SFCの主な特典はANAのプラチナステータスとほぼ同等です。プラチナステータスは毎年プレミアムポイントを50,000貯めなくてはいけませんが、SFCは年会費を払うだけで特典を受けることができます。これがSFC取得の最大のメリットだと思います。
SFCで受けられる具体的な主な特典は以下のとおりです。
国際線プレミアムエコノミーへの変更
エコノミーで予約時にチェックイン時間以降でプレミアムエコノミーに空席がある場合、予約クラスにかかわらず無料でアップグレードが可能になります。
これは大変魅力的なサービスではありますが、そもそもプレミアムエコノミーが設定されている路線が少ないことと、競争が激しくなかなかとれないという書き込みを見ますので、どこまでメリットを享受できるのかわかりません。
アップグレードポイントを使用した座席クラスのアップグレード
アップグレードポイントはANAグループの利用で得たプレミアムポイントに応じてプレゼントされます。それとは別にSFC取得者にはANA便を年に1度でも利用すると4ポイントプレゼントされます。
名前の通り、座席のアップグレード時に使用することができます。マイルを減らさずアップグレードできるのは魅力です。
また、余ったアップグレードポイントは1アップグレードポイント1000ANA SKYコインに変更することも可能です。
ラウンジの利用
国際線を利用することが多い方は、ラウンジの使用は最大のメリットではないでしょうか。国際線のラウンジは食事も飲物も充実していますので、出発前の時間をラウンジで過ごすことは至福のひとときです。深夜便の場合は、出発前にシャワーを利用することもできます。また、海外でも指定のラウンジを使用することができますので、色々なラウンジを体験するのも旅の楽しみの一つです。
国際線特典航空券・アップグレードの優先
SFCを持つことにより、国際線特典航空券の取得やアップグレードがしやすくなります。SFC保持者・プラチナステータス以上の会員向けの枠があるそうです。
優先チェックインカウンター
こちらは手荷物を預ける機会の多い人には非常にありがたいサービスです。また、私のように手荷物を預けなくても海外に行く機会の多い人にはメリットが大きいです。海外(特に東南アジア)ではモバイル搭乗券が使える空港が限られているため、優先チェックインカウンターが使えるというのは非常にありがたいです。
手荷物受取の優先
PRIORITYタグが付き、一般の手荷物よりも優先的に手荷物を受け取ることができます。手荷物を預けることが多い人にはありがたいサービスですね。
専用保安検査場の利用
私は待つことが嫌いなので、専用保安検査場を使えるのも嬉しいです。ただ、利用できる空港が限られているので注意が必要です。国内線は羽田、新千歳、伊丹、福岡。国際線は成田、羽田のみです。
その他
- スーパーフライヤーズデスク
- 国内線座席指定の優先
- 予約時空席待ちの優先
- 空港での空席待ちの優先取り扱い
- 手荷物許容量の優待
- 優先搭乗
- フライトボーナスマイルが貯まる
その他にも色々と特典はありますが、なにげにスゴイと思うのが家族カードを発行することで家族もほぼ同等のサービスを受けられることです。もちろん年会費はかかりますが、家族カードを発行するだけでこれだけのサービスが受けられるのです。私も妻用に家族カードを発行しました。
スーパーフライヤーズカード取得のデメリット
SFCを持っていることそのもののデメリットは無いと思いますが、取得する場合は相応のコストがかかります。
取得費用が高い
50,000プレミアムポイントを貯めるには、飛行機に乗るしかありませんので、それなりの費用がかかります。私の場合プレミアムポイント単価(使ったお金÷獲得したプレミアムポイント)約12円の費用がかかっています。一般にはプレミアムポイント単価10円以下が効率が良いとされています。それでも50万円近い費用がかかります。
費用は全て自己資金というわけではなく、マイルをANAコインに変えて充当した部分もあります。凄腕の陸マイラーの方でしたら、全額マイルで賄うことも可能です。
飛行機に乗らなくてはいけないので時間がかかる
費用面はマイルでカバーできますが、飛行機に乗る時間はカバーのしようがありません。マイルの加算率100%のエコノミークラスに搭乗した場合、下記の搭乗回数が必要になります。
- 東京←→沖縄の場合11往復
- 東京←→シンガポールの場合5往復
- 東京←→ハワイの場合6往復
私の様に旅行が趣味だと問題ないのですが、結構な回数、飛行機に乗る必要があります。巷でSFC修行と言われる所以です。
カードの維持費がかかる
SFCの年会費は通常のANAカードよりも少し高くなっています。一番年会費が安いANAスーパーフライヤーズカード(JCB, VISA, Master)で11,070円です。年会費以上のメリットを享受できるかどうかがSFCを持つか持たないかの判断材料になると思います。
結論
個人的には、SFCを取得してよかったと思いますが、実際SFCのメリットを享受しやすい人とそうでない人に分かれると思います。上記で触れたメリット・デメリットからどのような人がメリットを享受しやすいか考察してみます。
メリットを受けやすい人
- 飛行機は陸でマイルを貯めて特典航空券で乗るという人
- 国際線の利用が多い人
- 並ぶのが嫌いな人
- 飛行機に乗る際には手荷物を預けることが多い人
- 空港に早く着き、出発までアルコールを飲みならがゆっくりしたい人
メリットを受けにくい人
- 国際線ではビジネスクラス以上、国内線ではプレミアムクラスしか乗らない人
そもそもビジネスクラスやプレミアムクラスはSFC以上の特典がありますので、あえてSFCを取得する必要はありません。
- 地方在住で国内線の利用が中心のうえ、手荷物も預けないという人
このパターンの人もSFCのメリットを享受しづらいと思います。
SFCの取得を考えている人は基本的に飛行機に乗る機会が多い人だと思いますが、旅行のスタイルによってはメリットを享受しづらい可能性もあります。
SFCの取得を検討する際にこの記事が少しでも参考になれば幸いです。